2020年 06月 23日
6/19の続き
時間の感覚と記憶がなくなることは
同時に僕の存在の確かさを失わせていった
気がつくと
僕は草原に寝転んでいた
周りには何もない
時折吹き渡る風が
近くの草を優しく揺らしていた
空には無数の星が輝いていた
月も出ておらず
暗闇は濃さを増していた
隣を見ると彼女も横になっていて
空を見上げていた
いつから隣にいたのだろうか
まったく気配を感じなかった
まるで空気のような存在で
触ることもできなかった
ただ、そこには間違いなく存在していた
星空にひと筋の光が走った
それはあっという間に消えた
それが流れ星だと認識するまで
しばらく時間が掛かった
ここでは頭が鉛のように重い
「流れ星、、、」
消えそうな声で彼女が呟いた
その声は、流れ星と同じくらい
あっと言う間に暗闇の中に消えていった
彼女はとても不満そうに見えた
なぜだろう
普通、流れ星を見たら
幸せな気持ちになるはずなのに
その顔は何かに裏切られたような
様子にも見える
長いので終わり、、、
by senior-bad1974
| 2020-06-23 21:29
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